境内散策
ー境内の御案内ー
社殿及び建物
本殿 ほんでん
◇住吉造銅板葺 2坪/昭和28年新築
神社本殿形式の最も古い一つの方式である住吉造銅板葺です。
切妻造り、妻入りの前後に長い矩形の平面で、屋根の形に反りがありません。
内部は内陣と下陣に分かれています。
神社の社殿で最も重要な本殿は、神霊を宿したご神体を安置しています。
境内神社 けいだいじんじゃ
神社本社(社殿)以外に祠(ほこら)を建て、祀る神社を境内神社(けいだいじんじゃ)と呼んでいます。境内社(けいだしゃ)、境内摂社(けいだいせっしゃ)などの呼称もあります。
地主神など、本社が遷座する以前にこの地に祀られていた神社や特別の由諸がある神社などがあります。
高知八幡宮の境内神社は九社を数えます。独立した社殿のある恵美須神社・大山衹神社・水神社と、釣船神社・八坂神社・青麻三光宮・鉾宮・瑞宮子育神社・磐長姫神社を祀った合同社殿がございます。
恵美須神社 えびすじんじゃ
◇本殿…神明造銅板葺 0.3坪 拝殿…流造瓦葺 4坪
昭和30年新築
商売繁盛、産業繁栄の守護神であり、七福神の一神でもあります。
古来、高知城下七蛭子の1つとして崇敬された神社です。
神社記には、「山田町西1丁目、恵美須大黒相殿小宮、勧請来歴不相知、但、御入国後高知ヘ御引、越ノ節、山田村ヨリ当所ヘ引移候由云伝、元禄11年以来火災重ナリ棟札等ヲ焼失」とあります。
本恵美須神社は、高知城下開府後、香美郡山田村(土佐山田)から迎えたという言い伝えがあります。
神社周辺は、長宗我部時代から既に同村出身者によって作られており、山田町という町名の由縁となっています。
後の山田町125番地で、信徒数百人、境内地24.5坪の元無格社でした。昭和20年の戦災で社殿焼失、その後手続きを経て昭和27年、当社と合併し、本社の東側に遷座、旧境内地を売却し、昭和30年に社殿を新築しました。
古来、山田町のえびすさまと親しまれ、地域町人に尊崇せられた神社で、今は山田町のみならず桜井町の方々も含め、奉賛会を作り、1月10日の初えびす祭、7月10日夏祭、11月10日秋祭を執行しています。
合同社殿
境内社(けいだしゃ)九社のうちの八社、青麻三光宮・鉾宮・瑞宮子育神社・磐長姫神社は合同社殿にて御祀りしております。
社の中に入ると、本殿が三社あります。
●下手側(向かって左)本殿には、磐長姫神社、大山祗神社
●中央の本殿には、釣船神社、水神社、瑞宮子育神社
●上手側(向かって右)本殿は、鉾宮神社、青麻三光宮、八坂神社
◇流造瓦葺 18坪 昭和43年新築(境内社本殿3社を取込の拝殿、西側は八幡工房と神具庫)
釣船神社 つりぶねじんじゃ
◇祭神 釣船大神(つりぶねおおかみ)
社伝によりますと、「その昔、御畳瀬(みませ)の浦の船が釣りをしているとキスゴ(鱚…キス・シロギス)の漁が多く、その中に御神体を釣り上げて、釣船大神と祭った」とあります。
古来、熱病退散の霊験著しく、遠近から日々参詣祈願者が絶えません。また、祈願、奉賽には 鱚をお供えする風習があります。
一般には「きすごさま」と呼ばれ親しまれています。
八坂神社 やさかじんじゃ
◇祭神
須佐之男命(すさのおのみこと)
奇稲田比賣命(くしなだひめみこと)
八王子(はちおうじ)
この境内社は当社と御神縁深く、400年前から城内の当社の脇に鎮座し、山内歴代藩主の崇敬も厚く、明治になって当社が現社地に遷座した後もその後を慕うように2年後、境内社となって遷された御社です。この社は、京都祇園の八坂神社の御分霊で疫病の防除、退散の守護神として神徳の高い神様です。
青麻三光宮 あおまさんこうぐう
◇祭神
天之御中主神(あめのみなかぬし)
天照皇大御神(あまてらすおおみかみ)
月読命(つくよみのみこと)
勧請年月縁起沿革等未詳、社伝によると、「陸中国宮城郡宮城野村の青麻三光宮を勧請し、当初、土佐郡薊野村字双谷に鎮座していたが明治維新の後、当所水神社に合祭する」とあります。今は八坂神社と相殿となっています。
高血圧、中風除けの神徳高く、筋気の病気にも霊験があり、祈願をこめる崇敬者が絶えません。
鉾宮 ほこのみや
◇祭神
武甕槌神(たけみかづち)
経津主神(ふつぬし)
古来、青麻三光宮の相殿に祭られていた神社。青麻三光宮と共に、当所に御鎮座になりました。御祭神は鹿島、香取の神で、軍神としての武徳に優れ、人々の決断心を守護せられております。
水神社 みずじんしゃ
◇祭神
水波能賣神(みずはのめのかみ)
未詳でありますが、古来山田町刎橋の西南に鎮座していましたが、明治6年3月に境内社として当宮内に移転しました。御祭神は水の守護神で、江ノ口川、新堀川の交流点で、水を治めてくださった神様であります。
瑞宮子育神社 みずのみやこそだてじんじゃ
◇祭神
高皇産霊神(たかみむすびのかみ)
神皇産霊神(かみむすびのかみ)
古来、青麻三光宮の相殿神として奉斎された社であります。神社名の如く、産霊(ムスビ)の霊徳をもって、出生した児童の息災成長を守る神様であります。
大山衹神社 おおやまづみじんじゃ
◇祭神
大山衹神(おおやまづみのかみ)
明治以後、八坂神社相殿神として祭られていましたが、今は御祭神の縁で磐長姫神社に合祭されています。御祭神は伊予の大三島に鎮まりまして、大日本総鎮守と仰がれる日本島根の守護神であり、山々の鎮めの神様であります。
磐長姫神社 いわながひめじんじゃ
◇祭神
磐長姫神(いわながひめの神)
元、蓮池町に鎮座のところ昭和28年頃の都市計画実施に伴い、当社境内に移転鎮際した神社であります。御祭神は、大山衹神の御息女で寿命長久の守護神と信仰せられております。また、悪縁切りの御霊験の高い神様でもあります。
自動車祓所
交通安全祈願
現在の日本、特に地方都市である高知県は、車は生活になくてはならないものです。しかし、自動車事故による痛ましい事故で尊い命が失われ、多くの方が悲しむ様子がうかがえる報道は絶えません。
お祓いをしたからといって、絶対に事故に遭わないという保証はありません。しかし、人とは不思議な生き物で、お祓い・安全祈願することにより、不安が取り除かれ、気持ちにゆとりを持って運転でき、それが無事故につながります。
瑞霊殿(永代祭祀)
高知八幡宮では、お預かりした御霊・御遺骨を「高知八幡宮瑞霊殿」へと鎮め祀り、毎朝の日供祭、また、春秋のお彼岸には御霊鎮めのお祭り(彼岸祭)を斎行しております。
先祖祭祀を受け継ぐことが難しいという事情を抱えていらっしゃる御家の方々にかわり、神社が永代にわたって先祖祭祀を執り行う「永代祭祀」をいたします。
手水舎 ちょうずしゃ
土佐藩お抱え大工・池川伝次の造営
高知八幡宮の手水舎(ちょうずしゃ)は、土佐藩お抱え大工・池川伝次の造営が、明治初年に手掛けたものです。
社殿も当然ながら池川氏が建築したものでしたが、昭和20年7月の戦災にて炎上してしまいました。
手水舎は、水の神である龍の口から流れ出でる水で手と口を清めるところです。
古の世では神前を拝す際、神社の近くの川や湖、滝などの水辺で全身を洗い清める儀式を行っていました。
その儀式を略式にしたものが、手水舎での手洗いです。
お作法は、手水舎に書き記しております。
供養碑
神馬 しんめ
御神籤 おみくじ
「おみくじ」は単に吉凶判断を目的として引くのではなく、その内容を今後の生活指針としていくことが何より大切なことといえます。また神社境内の木の枝に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても問題はなく、引いた「おみくじ」を充分に読み返し、自分自身の行動に照らし合わせてみたいものです。
(神社本庁 サイトより)