鎮守の杜の生き物シリーズ
第5弾【オオシオカラトンボ】
蜻蛉は縁起物です。
アブやブヨなどを始め、害虫を取り除く益虫として五穀豊穣の象徴とされてきた他、
前にしか進まず、決して退かないことから “ 不転退くに転ぜず ” の精神を表すものとして「勝ち虫」とも呼ばれ、特に武士の間では尊ばれ兜や鎧、箙、刀の鍔、陣羽織などに装飾される事も多かった様です。
また、古事記に於いても雄略天皇が狩りに出かけた際にお詠みになられた歌に、手腓(腕の内側)に噛み付いた虻を蜻蛉が飛んで来てそのまま捕らえ去った事から、誉れ高い虫として詠まれています。
源氏の氏神、勝負運の神様として知られる八幡大神とも縁のある生き物と言えるでしょう。