『神主の体験』その⑧ ~ 天地神明に誓う ~

 

【天地神明に誓う】(てんちしんめいにちかう)

天地におわす全ての神々に約束をする。

約束を違えたら罰せられても良い。といった意味の表現。

また、自分の言うことに嘘、偽りが無い事を固く約束するさま。

 

嘘、偽りの黒い霧に覆い隠された真実に少しでも近づこうと、事故当時のルートを何度も走行してみて独自に実証実験を行ったり、相手側の証言を否定するために第三者へメールで中立公平な立場からの意見を求めたりと・・・

警察や探偵でも無い、一般人の手で出来る事は全てやりきりました。

後は、天命を待つ。という所なのでしょうが、自分は神主でございます。

なので、「神慮」(しんりょ:神の考え・意向。)をお伺いする事に致しました。

冒頭の写真に在りますのは「祝詞」(のりと)と申しまして、神主が神様へお申し上げする内容を大和言葉(やまとことば)で記したものでございます。

 

 

「糺咎顕真祝詞」

咎(とが)を糺(ただ)し、真(まこと)を顕(あらわ)す。祝詞(のりと)

「咎」とは、偽り欺かんとする過ち。

「糺」すは、正しいか否かを明らかにする。また事の是非・真偽・事実や真相などを追及する事。

「真」とは、嘘・偽りの無い真実。

「顕」すは、隠れているものを明らかにする。また、善行等を世間に知らす。という意。

即ち、邪な心を以て偽り、人を欺かんとするものを直し、隠された嘘・偽りの無い真実を明らかにする。といった内容の祝詞でございます。

 

祝詞は基本的に、神主がお祭り・神事の度に自分で作文、製作を致します。

今回の祝詞の内容をざっくり申しますと、

先ずは普段から奉職させて頂いている事への感謝から始まり、去る何時々に何処々でどのような事故に遭うも、御守護をいただいて大きな怪我や他人が巻き込まれる事もなく無事に済んだ事に改めて感服・感謝を申し上げ、

また更に、今現在も非や過ちを認める事の出来ない弱い心から出た、まやかしや嘘・偽りによって真実が覆い隠されている状態なので、ご神慮のままに明らかにして頂き、

もしも邪な考えから人を陥れようとする心があるならば、神の荒ぶる猛々しいお力を以てしてその者を弱い心の淵から引き出して頂き、

咎人であろうとも、まっとうな人の歩むべき正しい道へとお導き、助けてあげて下さい。

私は、この願いを受け入れて下さるのならば、真実を明らかにするために一切の妥協を許さず、あらゆる努力は惜しみません事を天地神明にお誓い申し上げます。

 

・・・といったような内容になります。

 

さて、100%自信があれば天地神明に誓えますよね。

約束を違えたり、自分の証言に嘘・偽りがあれば神様から罰せられるのです。

神様との約束を破れば、石につまずいて転ぶなんて軽い罰ではないですよ。

相手の方にも、自分に100%の自信がお有りなら、ぜひ神前で天地神明に誓って頂きたいものでございます。

 

『神主の体験』その⑨ ~ 仕立て上げられた目撃者 ~ へと続きます・・・

 

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